青海ーチベット鉄道竣工
報道として、
青蔵鉄道、全線敷設の祝賀式典 試運転は来年7月 (asahi.com)
チベット初の鉄道「青蔵鉄道」完成、北京とラサが直結(讀賣新聞サイト)
15日はゴルムドから、米、小麦粉、鋼材等のチベット自治区への支援物資を載せた貨物列車「雪域神舟号」が到着したんだとか。神舟号というのは中国の有人宇宙船の名前でもありますね。しかし、共産主義国家で「神」とかつけていいのか。
営業開始は来年06年7月1日。甘肅省蘭州からラサまで24時間の予定。北京からだと48時間。ただし、信号や通信系統のチェックにさらに15ヶ月くらい必要ということで、客車が走るのは再来年07年頃になるんでしょうか。
この鉄道開通については、既にここでも10月6日付けで記事にしました。こちらに。
この10月6日付の記事で紹介した、政治的、経済的な問題点以外にも、更なる問題点として、中国側の公式メディアの西蔵信息中心にも堂々と書いてありますが、
○沿線の住民とかが、勝手に鉄道の資材を盗んで行ってしまったり、信号通信機材を壊してしまう。(記事はこちら)
リンク先の記事にあるとおり、党中央及び国務院の重要戦略決策という大層なので「青蔵鉄道の設備や器材を盗んだり売っぱらうな。犯罪だぞ。自首したら寛大に処置してやる」てのを出します。
中国のイナカをバスで走ったことがある方は見たことがあるかもしれませんが、道路沿いに「光ファイバーケーブルを勝手に切って盗むな。盗むと犯罪だぞ」という看板が結構あったりします。線路だの信号機だの通信用のファイバーケーブルをはずして持っていってしまうとかいうのが今後あるかも。これは政治的なテロ・破壊工作みたいな大げさなものじゃなくて(そういう懸念がないとは言わないが)、そもそもそういうのを売って商売にする輩がいるからで。
○さらに今後深刻なのが、地球温暖化の影響(記事はこちら)
青蔵鉄道は一部線路が永久凍土の上を走ってますが、温暖化でこの永久凍土が解け出すと、線路がゆがむという懸念もあります。
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Comments
昔々,ヤングハズバンド隊がギャンツェに駐屯している時,延々引っぱってきた電信線を地元のチベット人にちょん切られないようにするため,「ダライラマとの交渉が終わったら,これをたどってイギリスまで帰る。帰り道がわからなくならないように,この線を引いてるんだ」ってことにしたら,効果覿面だったそう。
こういう機転,現代にも生かせるか?
Posted by: dekipema | 2005.10.19 06:04 AM
現代はもっと殺伐としており、やはり盗むと絶対に捕まえるからな、てので。
Posted by: ちべ者(管理人) | 2005.10.21 09:44 PM