THF講演会(その2)
承前:
3月19日におこなわれたチベットヘリテッジファンドの東京講演会のレポートです。
(Q)このような活動を行ううえで、地元政府との関係はどうしているのか?
・チベット自治区では外国人NPOが活動するのは難しいが、それ以外の四川省や青海省のチベットエリアではOK。地元政府と良好な関係を築くに越したことななく、THFも努力しているが、問題点は、中国では外国人は信用されないこと、また、修復等のための資金を外部から持ってきても、それを中国の建築会社に流すことが期待されていること。THFは現地で、直接ウデのいい職人を雇うことにはしているが。
(Q)ラサでは世界遺産の指定も行われたが、伝統建築の保存については影響があるのか?
・ラサの伝統建築保存活動については、2000年に地元政府から、既に保存活動は十分行ったので、ということで活動に関するTHFとラサ市政府との契約が終了した。
それ以降も、伝統建築を壊して、質の低いコンクリートの建物に立て替えることが行われている。事実、UNESCOから世界遺産に指定されているジョカン(大昭寺)についても、一部建物を壊して、住居に立て替えるということが行われた。この住居も壁が薄く、通風も悪く、質が低いものである。
そもそも世界遺産に指定されれば、このようなことはできないなずなのだが、UNESCOから何も申し立ては行われていない。
(Q)ラサで伝統建築の破壊が続いていることに対して、どのようなことができるのか?
・国連のUNESCOでさえ何もできないのであるから、NPOであるTHFには限界がある。しかし、これまでTHFが育成してきたチベット人の職人さんたちが、これからも伝統建築の保存補修に貢献していくことになる。そういう形で、歯止めをかけることはできる。
THFスタッフのAlexander氏は講演会の翌日、バンコクに向けて出発し、モンゴルのプロジェクトのあと、4月にはラダック入りして、冬まで現地で旧市街の保存活動をするということでした。
今後とも、チベット・ヘリテッジ・ファンドの活動についてのご紹介を続けていきたいと思います。よろしくお願いします。


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