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2006.09.19

当面のTV

09/20(水) 09:10-11:00 NHK-Hi
アジア・知られざる道を行く 天空の大パノラマを行く・青海チベット国道2000キロ
昨年秋の再放送。青蔵鉄道はできたけど、こちらは昔からのゴルムドーラサの青蔵公路。

09/23(土) 深00:30-深02:30  BS- i
映画「キャラバン」
北ネパールのドルポ地方が舞台。

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2006.09.17

チベット入域の許可証の思い出というか

【追記】以下にあるように10/1をもって許可証廃止との情報はありましたが、10/5現在、廃止されたとの確認が取れていません。

10月1日をもって、チベット自治区入域に必要な許可証(入蔵証)が廃止される予定というのは9/13の記事で書きました。

ここで、思い出話的チベット自治区入域の許可証ヒストリー。

なお、戦後のチベットへの旅行については、昨年1月にこのサイトでネタにしました。こちら

これ以降、中国への自由旅行が開始されてからの動きです。

060917_174501
1986年.5月発行の「地球の歩き方・中国自由旅行」には”現在は問題なく行くことができる”とあり、許可証も何も要らなかったらしい。

1987.10 最初のチベット独立の民族暴動発生。外国人旅行者を通じてこういう事件を外部に伝わるというので、コントロールが始まったんではないかと。当時のチベット関係の報道では「現地に滞在していた旅行者によれば」という記事が結構ありました。

Aruki
1988年08月に日本で最初のチベットの旅行ガイド”地球の歩き方・中国Cチベット”が出る。
私はこれをもってはじめてラサを目指したが、ガイドブックには許可証が要るとも要らないとも書いてない。
私は成都に着いて、旅行代理店で、最初は、完全ガイド付+ホテル付で確か当時でも1日あたり1万円くらい出さないとダメといわれたが、粘っていたら、じゃ飛行機の切符だけ帰るが手数料がかかるよ、ということでラサ行きOKとなりました。

1989.3 ラサで大規模民族暴動発生。ラサを中心に戒厳令が出て、1990年5月1日まで続きました。そのときのチベット自治区の党委員会書記(=チベットで一番エラい人)が今の国家主席・共産党総書記の胡錦濤。そのときラサにいた外国人は強制退去。このあとはとても旅行という雰囲気じゃなかったでしょう。その3ヶ月後には北京で天安門事件も発生。

1990.6 この時でた「地球の歩き方・チベット」では”自由旅行は許可されていないが、成都の旅行社に頼べば独りでも問題なくOK”とあります。1991年5月のGWに行った際は日本からのツアーで行きましたが、個人でもアレンジOKではありました。

1994.8 この時にラサに行った際には、許可証なんてなくて、成都の中国民航のオフォスに行けば、許可証も何も要らずに、カネさえだせばラサ行きのチケットが買えました。
イケイケどんどん、何でもOKの時代だったという印象。

背景は良くわかりませんが、92年春に鄧小平が行った「南巡講話」により、それまでの89年6月の天安門事件以降の締め付けムードが一気に改革・開放イケイケに変わってます。そのあたりが影響したのかも。詳しくはこんなあたりを。 

しかし、この年1994年7月20-23日に北京で第3回チベット工作会議開催。政治的には引き締めムードが出てきます。

1995.5 ダライ・ラマ政府が89年に遷化したパンチェンラマ11世の転生を認定。中国政府はこれとは別の候補を認定。これを契機に、ラサでは公共の場でダライ・ラマ法王の写真を飾ることができなくなる等の締め付け強化という印象が。

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で、このあとですが、外国人旅行者に対しては、西蔵自治区旅游局発行の許可証(入蔵証)がないとチベット入域ができない、というか、ま、逆に見れば、それさえカネを出して買えば、ラサに行けるという状況が続きました。

 ただ、時として、たとえば、北京で共産党大会があるとか、アメリカの国会議員団がラサに視察に行くといった際には、突然外国人への許可証発行が停止されるといった事態もありました。

 また、88年に初めてラサに成都から飛行機で行ってから、数回は同じルートでラサ入りしましたが、この許可証は旅行代理店が飛行機のキップを買う際に要るということで、現物は見たことがなかったんですが、97年位から、旅行者にコピーを渡すこともあるようになりました。

 今年1月に成都から飛行機でラサ入りした際には、チェックイン・カウンターと安全検査でも、許可証を調べられました。こんなことは初めてでした。ニセモノでも出回りだしているのかも。
 
 そして、07年10月、青蔵鉄道開通に伴い、この許可証も廃止の予定。

 ただし、実際にどうなるかなぁ、という印象ではありますが。
 しばらくはそんなことは聞いてない、ということで、モメるかもしれません。また、ゴルムドからのバスとか雲南ルートからだと、途中の検問等でどうなるかは判りません。

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2006.09.13

10/1からチベット入域許可証廃止

【追記】以下にあるように10/1をもって許可証廃止との情報はありましたが、10/5現在、廃止されたとの確認が取れていません。

外国人がチベット自治区に入域する際には、旅行代理店を通じて、許可証(入蔵証)を取得することが求められていました。
7月に青蔵鉄道が開通した際には、年内にはこの許可証を廃止するとの意向がチベット自治区の政府高官から示されていました。

で、9/12に、チベット自治区の武継烈副主席が、ラサを訪問中の外国人メディアに対して、

・中国政府は、外国人がチベット自治区入域の際に必要であった許可証は、10月1日より必要としないこととする。

・チベット自治区政府は、自治区内の旅行制限を廃止し、観光のために開放地域を増やすことにする。

といったことを述べたとのこと。原文はこちら(英語)。

ま、中国の旅行代理店にしてみれば、許可証取得ということで、結構な手数料を取っていたということもあり、しばらくは知らんふり、ということもあるかもしれません。

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2006.09.07

アムドでカーラチャクラ

チベっトニュースのphayul.comから。

信頼できる情報によれば、9月3日から7日に、チベット(注:ここでは文化圏)の東の端で著名な、アラ・デワチェン・ジャムヤン・トゥブテン・ギャンツォ8世は、15万人を超える参加者のなかで、最初のカーラチャクラの説法と儀式を行った。場所は中国甘肅省の甘南チベット自治州の碌曲(Luchu)県のシツァン・ガセル寺(シツァン・ゴンパ(西倉寺))。

カーラチャクラ開催の許可は今年7月に中国当局に却下されたが、それに対して、地元の人たちは、当局はチベットには信教の自由があるというが、このような神聖でかつ幸福をもたらす儀式の開催許可が降りないということは不満だということで、省政府や中央政府に再度申し入れて今回の開催に至ったもの。

警備はかなり厳しく、多くの警官が配備された。

この儀式は、チベットやモンゴルで40回のカーラチャクラを開催したアラ・デワチェン3世が亡くなる際の遺志として開催されたもの。

原文はこちら
060907125740ly
写真もphayul,comに掲載されてますが、すごい人出というのがわかります。

カーラチャクラというと、”時の輪”という意味で、チベット密教の最高奥義とされていて、その灌頂はダライ・ラマ法王でしかできないということになってますが、、今回の儀式はどういう関係があるのか、このあたりは良くわかりません。灌頂=入門ということで、それを終えてしまえば、あとはラマについて勉強していくということなんでしょうかね。このあたりを読むと勉強できるみたいですが。英語です。

会場の甘肅省のゴンパですが、夏河にあるラブラン・タシキル(ラブラン寺)の分院。旅行人ノートチベットでみると、前回第3版(02年発行)では「西倉寺」としてP176に掲載されてます。しかし、今年の改訂版ではカット。

今回の記事で出てくるアラ・デワチェン3世というのは、1839年にこのゴンパ(寺)を建設した開祖のようです。

しかし、3世の遺志ということですが、200年も前の話をなぜ今になってというのが不思議な気もします。何かウラの動きでもあるのかな、と。アムドというと、ダライ・ラマ法王が来るというウワサが盛り上がってたところだし。

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2006.09.03

【報道】青蔵鉄道で死者論争?

今年7月に開通した青蔵鉄道ですが、西日本新聞サイト(2006年8月31日付け)で、以下のような記事が配信されました。

<青蔵鉄道開通後 観光客9人死亡 死因は心臓発作など チベット

 【北京31日傍示文昭】「世界の屋根」といわれる中国チベット自治区ラサと青海省ゴルムドを結び、旅客鉄道としては世界で最も標高が高い5、072メートル地点を走る「青蔵鉄道」(全長1142キロ)が7月1日に乗客運行を開始してからまもなく2カ月。北京晩報によると、鉄道開通後、チベットを訪れた観光客9人が体の不調を訴えて死亡していたことが分かった。

 同紙によると、9人のうち何人かは心臓発作を起こし、チベットに向かう途中で死亡したという。9人全員が同鉄道を利用したかどうかは明らかにしていない。

続きはこちら

これに対して、早速中国の鉄道部(省)が反論してるようです。
”鉄道部が死者のデマに反論;亡くなったのは1人だけ”

・青蔵鉄道の乗客について、高山病が重篤になり、死亡に至ったという話がメディアで流されている。8月29日までに既に30万人が鉄道でラサに来ているが、亡くなったのは、高山病に起因する心臓病を起こした77歳の香港人の一人だけである。

・この香港人は7/22に団体ツアーで香港を出発。28日に鉄道でラサに着いたが、高山病で、チベット陸軍総病院(注:セラ寺に行く途中にあるところでしょうかね)で肺水腫と診断され、29日から31日まで入院した。

・31日の午後、この人は体が回復していないのに、即時退院を求めて、8月1日午前にラサ発西寧息の電車に乗ったが、この日の13時にナクチュ駅到着の時点で、咳き込むなどしており、乗務員が連絡して、医者を呼んだ。次のアムド駅で降ろして救急車で病院に運んだが、肺水腫で死亡した。

記事原文はこちら。

この記事では、ムリをして帰りの列車に乗り込もうとした、この香港人のおじいさんの自爆という感じもします。

以前、聞いたところでは大体チベットでは毎年外国人が高山病で2~3人亡くなると聞いたか読んだかしたことがあります。で、その当時、外国人旅行者が2~3万人来るってことで、確率的には高山病で亡くなるのは1万分の1。

確率として1万分の1というと、日本で交通事故死者が大体年間1万人てことで、日本の人口が大雑把に1億人で、1万人/1億人てことでこれが1万分の1。そのあたりかーと。

あまりアテにはなりませんが。
とにかく高山病には気をつけましょう。
漢語では「高山反応」となります。

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2006.09.02

当面のTV番組

09.03(日) 05:30→06:00 NHK-BS1
BSすばらしい大自然      ヒマラヤの不思議な花たち~ブータン

09.03(日)22:00~24:00 NHK-Hi
中国の桃源郷・原始の森の湖沼群・九寨溝

09.05(火) 25:40→25:50       NHK-BS1
世界の屋根・チベット紀行

09.06(水) 25:40→25:50  NHK-BS1
世界の屋根・チベット紀行

09.07(木) 25:40→25:50  NHK衛星第1
世界の屋根・チベット紀行

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