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2007.06.25

チベット自治区の入域許可証

去る6月20日にチベット自治区政府主席のチャンバ・プンツォック氏が北京で記者会見を開催。

そこで、現在実施されているチベット自治区の入域許可証について、
「この制度は今年中は廃止されることはないだろうが、廃止について積極的に検討しているところであり、必ず適切な時期に廃止して、外国人のチベット入りをもっと便利にしていくつもりである」旨発言したとか。

ネタもとの記事は中国公式英字紙のChina Dailyのこちら

ということで、昨年夏に青蔵鉄道(青海省ーチベット鉄道)が開通した際に、この許可証制度が廃止されるとチベット自治区の高官が明らかにしましたが、結局鉄道が開通しても廃止されず、そのあと、10月1日の国慶節(建国記念日)には廃止とのウワサも流れたが、それもなし。

で、今年4月に、チョモンラマベースキャンプで、アメリカ籍のチベット人がチベット独立の横断幕を掲げ、それがyoutube経由で全世界にばらまかれた事件をきっかけに、一時期外国人の入域がストップされ、現在も色々移動の制限があるということらしいです。

一応、許可証制度は今年中には廃止されない見込みてのはこれではっきりしました。今年秋には5年に一回の共産党大会もあることから、面倒は避けたいというのもあるでしょうね。

ただし、実際の運用はチベットを目指す場所(成都、西寧、ゴルムド、雲南とか)、交通機関(飛行機、鉄道、バス)で違うみたいですので、旅行人とかLonely Planetの掲示板あたりをご参照のほど。

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2007.06.18

小ネタ。

ぼけっとTVみてたら「タルチョ!」と絶叫する声が。
何だと思えば、キリンから発売の焼酎でした。 462858705_36
Prayerflags
”樽”で”貯”蔵、でタルチョ。


”タルチョ”てなら五色のパッケージにしてほしかった・・・。

写真はwikiの英語版の"Prayer Flag"から借りました。

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2007.06.11

サムイェ寺での騒動

サムイェ寺というと、ラサの南のヤルンツァンポ川沿いにある、チベット最古のお寺。
結構ツアーでも行ったりします。

Samye007   5月半ば頃に、武装警察(治安部隊)がサムイェ寺にやってきて、建設中のパドマサンババ像を破壊し、残骸はいずかへ持ち去られたとのこと。この像は広東省の信者2人が寄進したものであったが、仏像の建設の許可を得ていなかったため、今回の措置になったということ。お寺の周りは非常線が張られ、巡礼や外国人観光客が入れないようにされていたとのこと。

ネタもとはTibet Information Networkのこちら(英語、6月7日記事)

で、中国側のメディアでも、「サムイェ寺民主管理委員会」名義で、このことについて発表文が出ていて、"関係ある企業のエラい人(負責人)が、銅製のパドマサンババ像を寄進して、寺の敷地内に勝手に建てたが、「中華人民共和国文物保護法」と国家宗務局、建設部、国家旅游局の「露天仏像の濫建を制止することについての通知」に違反するので、お寺自らこのパドマサンババ像を撤去した”、という声明がでてます。
原文はこちら

他に一切の説明も何もなくて、このような声明だけがぽつんと出ているだけ。

あとはこの件をネットで調べてみると、「当局は仏像を破壊するように言ったが、寺に拒否され、さらに、近くの農民にカネをやるから撤去しろと言ったが、これも拒否され、仕方なく武装警察を入れた」なんてネタもありました。ホントかどうかは不明ですが。

しかし、この手の騒動というと、大体、ダライ・ラマ法王を支持する僧侶側と、中国側当局の衝突というのが定番だったけど、今回は、漢人である広東人が寄進した仏像をめぐって騒動が起こったというのが新鮮味があるのではと。

チベット人/信仰 vs 漢人/共産主義というこれまでの定番図式が複雑化してきたかというか・・・・。

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2007.06.02

ラサのポタラの麓

ラサのポタラ宮の麓に「ショル村」という集落がありました。
ポタラ宮で使われる仏具や衣装などを作る職人さんたちやポタラ宮で働く役人たちが住んでいる村ということであったかと。

で、このショル村は90年代半ばに集団移転が行われ、そこに住んでいた人たちはラサの郊外に(多分無理矢理)行かされてしまいました。(記事は例えばこちら(I love Tibetサイト)
.070601
その後はすっかり忘れてましたが、5月31日から「ポタラ宮雪城」としてこのショル村の建築が補修されて公開されたとのこと。

西蔵信息中心の記事では、”雪巴列空”(Xieba likongだから、ショルバ・ラカン?)、ショル監獄、宝蔵局の造幣所、いくつかの邸宅、チャン倉庫、経典印刷所、馬小屋やヨーグルト製造所等の伝統建築が改修されて公開とのこと。

このほかにも、チャン倉庫ではチベットの酒であるチャンの醸造、五座院では土人形作成、彫金、織物等の実演など、参加して楽しめる場所にしてある、んだそうです。

入場料30元。

記事原文はこちら(漢語)96potala2

実際に見てないから判らないけど、ポタラ宮のテーマパーク化が進んでいるって見方もできるのかなぁ。ポタラ宮から道を挟んで中国の国旗がはためいている広場も昔は住居が並んでいたかと思います。いつの間にか立ち退きくらって、あっという間に広場に。共産主義って「広場」作るの好きですからね。

あ、あと「雪城」となってますが、これはチベット語の”Shol”の中国語の音写。Sholはチベット語で「下」、要はポタラの下にあるということで。



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