【資料】China Leadership Monitor 08夏
アメリカのStanford大学の研究所が出している季刊のWeb論文誌、China Leadership Monitorの08年夏号から。
Li Cheng, "Ethinic Minoritiy Elites in China Party-State Leadership: An Empirical Assessment"
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ポイントとして、
○民族問題の対処は将来の中国の社会の安定にとって決定的な課題としたうえで、少数民族地域において少数民族出身の幹部をリクルートしているが、最も重要なポストには漢民族出身者を充て中央支配を貫徹している。
○チベット自治区で党委員会書記または副書記に任命された漢民族幹部は、その後他地域に移って昇進していくことが多い。
・胡錦濤:1998年から2002年まで党委員会書記。その後党中央政治局常務委員に昇格
・郭金龍:1993年から2004年まで党委員会副書記、後に書記、現在は北京市長
・胡春華:2003年から2006年まで党委員会副書記。現在は河南省代理省長
・楊 松:1993年から2006年まで自治区副主席、党委員会副主席、現在は武漢市党委員会書記。
これらの人物については、中央の言うことによく従い、民族構成からみて(中央に)異論が多い地域に対して厳しい統制で知られているところ。
以上。
なお、胡春華については、1963年生まれで、北京大学卒業後、直ちにチベット自治区の共産党青年団で社会人生活スタート。1985年から87年まで、ラサ飯店のマネージャーを務めたり、中央の共産党青年団書記になったりしましたが、その他はチベット自治区の共産等委員会でキャリアを重ね、2006年から北京に戻り、共産党青年団第一書記就任。45歳の省長は最年少。
現在の胡錦濤、その後の習近平や李克強に続く、第6世代の指導者候補として注目されているところ。要は10-20年後には中央の指導者として登場する可能性が高いのではと。
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